湯に浸かって全身の全細胞が泣いた。
もちろん目からも涙がこぼれた。
と書いたが、全くもってオーバーじゃない。
そんな事になった銭湯さんは、通いなれた板橋区千川の大黒湯さん。
いつものように店先の駐輪スペースに自転車を止め、手指をしっかり消毒してサウナなしで受付を済ませ、脱衣場、そして浴室へ。
カラン前に腰かけしっかり全身を洗い清めて、まずいただいたのは内湯にある電気風呂。
幅のある電極間に体を沈め、近づいたり離れたり、好みの強さになるよう位置を調整し、熱めのお湯と流れる電気が体に染み込む久しぶりの感覚にたまらず蕩ける。
隅に積まれた岩の、上の方から湧き水を模してチョロチョロと流れる水が湯舟に落ちる水風呂も良き。
これが半露天スペースにあるというのが最高だ。
静かに流れる水音を聴きながら湯気が立ちこめる薬湯を見やり、旅気分を味わい蕩ける。
熱が取れた体を温めようと、こちらも同じく半露天スペースにある日替わり薬湯に委ねた時に自分の感受性がフルに開いたようだ。
ちょうど誰もいなかったのを幸いと、しっくりきそうな岩に頭を乗せて、顔にはタオルを乗せて全身を伸ばしている時だった。
汗も出るが涙も出はじめた。
ほぼ2週間ぶりとなる銭湯のお湯で体の緊張がほぐれると同時に、何かが揺さぶられたのだろうか。
それはとても自然だった。
呼吸をするのと同じように。
きっと体も心も喜んでいるのだろう。
湯船に落とさないよう顔にしっかりタオルをのせて、のぼせない程度に身も心も任せ蕩けていた。多分。
湯上りには、ちょいとプライベートな話を交えながらおかみさんと談笑。交代でやってきたご主人とも久しぶりの挨拶を交わし、露天スペースでの出来事を「銭湯効果すごいね!」
「いや、相当すごいですよ!!」
と三人で笑いあった。
たかが銭湯。
と思う方も沢山いるだろう。
しかし同時に
されど銭湯。
と思う人も沢山いる。
一日も早く何も考えず行きたい銭湯、行きたい場所に行けるその日が帰ってきて欲しい。
岩風呂に水風呂にサウナ室に立ちシャワーにと充実の半露天スペースがたまらない大黒湯さんは内湯もジェットに電気風呂にバイブラにと大充実でたまらない。
そんなたまらないがぎっしり詰まった大黒湯さん。
ご興味がある方はぜひ足を運んでみていただきたい。
至福の時間をご馳走様でした🙏
最後までお読みいただきありがとうございました🙇♂️
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※2020年の2月に大黒湯さんで蕩けたあの日のブログがこちら。