只者ではないと思っていたお湯は、やはり只者ではなかったらしい。
大事なお知らせです
— 天然浅草温泉 堤柳泉 (@teiryusen) 2022年4月28日
拡散希望
本日令和4年4月28日をもちまして
堤柳泉は天然温泉の資格を取得しました
源泉名 浅草温泉
以前から堤柳泉の湯はどこか違うと調べたら、効能がうたえる療養泉でとても珍しい泉質となってます
GWは遠くの温泉より
近くの天然浅草温泉堤柳泉へぜひどうぞ!!😁♨️🏃 pic.twitter.com/Y86OA9v4g2
これはめでたい!ということでその日の仕事終わり日比谷線に乗り込んで三ノ輪駅で下車。
スカイツリーを眺め、土手通りを歩き堤柳泉さんへ向かっていたのだが途中で何となく脇に入ってみた。
一本裏に入った道をのんびり歩いていたら「すみません」と男性から声をかけられ、道でも聞かれるかなと思い、立ち止まって「なんですかい?」と話しを聞く
「この辺で野宿できるところ知りませんか?」と聞かれたので「あぁ、地元じゃないからちょっと分からないな…」と答えたら「ちゃんとこっちの顔を見て話してくれてる、嬉しいなぁ」と、いきなり泣き出された。
「いやいや当たり前の事でしょ」
「そんなことない」ここまでよほど冷たくあしらわれてきたようだ。
「明日明後日、日雇いの仕事をしてそのお金で秋田に帰りたい」
そんな彼の話をしばらくの間路上で聞いた。
物乞いしてくれたら楽なのだが、そこは逆なのだ。
困ってはいる。でも施しを受けたいわけじゃない。
ペットボトルの水一本すら受け取らず「話を聞いてくれてありがとうございました」そう言って足早に去っていってしまった。
何も役に立てず申し訳ないな。と思いながらも自分にはどうしようもできない。
しっかりとお湯を楽しまさせていただかなくては堤柳泉さんにも失礼というものだ。
階段を上り、フロントにいらっしゃったご店主に浅草温泉のお祝いを告げ、お湯をいただく。白湯もあつ湯も変わり湯も漢方薬湯もどれをいただいても、その肌当たりはとてもしなやかで「天然温泉だったんだなぁ」と湯治気分であらためて蕩けた。
浅草温泉。これからもお世話になります。
至福の時間をご馳走様でした🙏
鶯谷で飲んでいるというお湯仲間に合流したい旨を伝え、最適な交通手段を尋ねたところ「鶯谷なら2キロくらいだし、自分なら歩いちゃうかな」とフロントで教えていただいた。たしかにその通り。と徒歩で向かう。
さっきの彼、いないかな。
辺りを見回しながら歩いてみる。
そんな簡単に会えるわけもなく、お湯仲間が待つお店に到着。
肴は麻婆豆腐に
赤ウィンナーに
カレーのアタマに
焼き餃子。
話題は堤柳泉さんと、道中で出会った男性の話。
「あそこまで頑なだと連れてきて一杯おごりたかったよ」
「連れて来てもらって一杯くらいおごってあげたかった」
自分もお湯仲間も、どちらも同じ思いのようだ。
無事に一晩過ごして、ちゃんと秋田に帰れるといいな。
名前も知らない彼を思い乾杯した。
無事に故郷に帰れているといいな。
最後までお読みいただきありが湯ございました🙇♂️
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