仕事終わりの銭湯散歩。
この日訪れたのは錦湯さん。
最寄り駅は東急池上線の旗の台だが、この日は目黒線の西小山駅から歩いての訪問。
ひらがなで書かれた「にしきゆ」の看板がとても素敵だ。
下足箱の上に置かれたタヌキの置物もいい味出してる。
錦湯さんに来たのは訳があった。
先日、不動前の松の湯さんでお湯に浸かりながら、東京銭湯での紹介記事を思い出したからだ。
その記事は、ご主人が「風呂屋に行って、床や浴槽に垢がついていたり、カランが曇っていたら気持ち悪いでしょ? せっかく来てくださったお客様には心底気持ちよくなって帰って欲しい。だって風呂屋ってそうゆう場所でしょ」と語り、毎日営業後に一人で深夜まで手作業で清掃を行っている。そんな内容だった。
「そんなご主人が経営している銭湯のお湯にも浸かってみたい。」
これがこの日の動機だった。
※東京銭湯、錦湯ご主人のインタビュー記事はこちら。
フロントのご主人に挨拶させていただき「記事を読んで楽しみにきました♪♪いただきます!」などと会話を交わし、サウナも合わせて入浴料金を支払う。
サウナ料金は入浴料金と合わせて大小タオル付きで700円。浴室にはリンスインシャンプーとボディソープが備え付けられているのでこれなら手ぶらもOKだ。タオルと一緒にサウナキーを受け取り脱衣場、そして浴室へ。
ドアを開き、湯気を吸いこみながら浴室に入る。記事通りに手入れの行き届いた浴室。
不動前の松の湯さんもスゴいと思ったが、錦湯さんも負けてはいない。
隅々まで綺麗にされていて、どこにいても快適で居心地が良い。受付時に「当たり前の事をしているだけだよ。」サラリとご主人は言ってのけたが、謙遜のし過ぎだ。
お風呂も良き。
バイブラにジェットにガリウム石風呂にと3つ並び、熱めのお湯が心地良き湯船。
サウナにも入ってみる。照度は少し落とされ、テレビは無く、懐かしめのJPOPがかかる、体感100℃くらいのサウナ室。
サウナ室のほぼ中央、剥き出しの板の上に畳まれたバスタオルが何枚か積まれている。
先客の忘れ物にしては何枚もあるし、あまりに綺麗に畳まれている。
後でタイミングがあったら聞いてみよう。
脱衣場を経由しなくてはならないがL字型の広い縁側があり外気浴ができる。しかもベンチがあるのも嬉しい。
サウナ室前のタオルかけフックにバスタオルをかけておけば簡単に体の水分を拭えるし、そのまま腰に巻いて行ける。一度浴室を出ることなど何の苦にもならない。
お湯にサウナにと温まり、水風呂からの外気浴で何度も心地好く蕩けた。
湯上がりに服を着て縁側でのんびり外気浴をしていたら、番台を交代されたご主人に話しかけていただき色々お話できたのも楽しかった。
サウナ室に積まれたバスタオルを思い出し、ご主人に尋ねたところ、「濡れたマットが嫌なお客さんだったらあれを敷いて座って貰ったりとか、好きに使って貰えれば良いと思って置いてあるんだよ」との事。何とも素敵なお気遣い。
「本当にとっても綺麗でした!」ご主人の浴室の掃除に対するこだわりは十分受け止めていたつもりだったが、実際に手入れの行き届いた浴室で過ごした後「お客さんに綺麗なお風呂に気持ち良く入ってもらいたいじゃない♪♪だからね、鏡とかカランとかは最後に乾拭きで仕上げるんだよ、大変とかは二の次。」と笑顔で話されるご主人に感動。
「ありがとうございます!!」感謝の言葉しか出なかった。
ご主人のこだわりは御朱印帳のコメントにも書かれていた。
「大好きな銭湯さん」が、今日また1軒増えた。
至福の時間をご馳走様でした🙏
お近くに寄られた時はぜひ。
※品川浴場組合HP、錦湯さんの紹介ページはこちら
帰り道、武蔵小山まで歩いていく途中で、2020年1月5日に廃業された恵比寿湯さんの前を通った。
お湯をいただくことはできないけど、姿をしっかりと目に焼き付けておく。
恵比寿湯さん、長い間お疲れ様でした。
最後までお読みいただきありがとうございました🙇♂️