2020年10月末、東京から、文京区からまた一軒、銭湯さんが無くなってしまった。
最後に訪問したのは、確かまだブログもSNSも初めていない頃だった。
今は手書きで23:30までとなっているが、その頃は26時まで営業していて、深夜終電後に車で訪れ「こんな時間なのに結構お客さん入ってるなぁ。」と思った記憶がある。
グッと染みるお知らせ、57年間の営業お疲れ様でした。
衝立の間にあしらわれたタイル絵も見事だが、飾られた花も素敵だ。
見事なモザイクタイル絵が目を惹く浴室には、常連さんたちが多くいらっしゃり顔を合わせて挨拶を交わし、ひいきの野球チームの動向を話し合う姿や、中学生か高校生だろうかはしゃぎすぎない少人数のグループが部活の話をしている姿が微笑ましい、地元に密着した姿が見られる自分が大好きな銭湯さんだ。
満員という訳では無いがカランもどの湯槽にも程よく人がいる。
そんな湯槽は水風呂に薬湯に電気風呂にジェットにと盛りだくさん。
深さのある水風呂は柔らかな地下水が体にすっと染みこむ感じが心地好い。
薬湯は入れ替わり立ち代わり入る人がいて、その人気ぶりがうかがえた。
水風呂で感じた心地好さは、当たり前だがどの温度になっても心地好い。
「熱さ」を感じてもピリピリする刺激がない。とでも表現すれば良いのだろうか。
自分の語彙力の無さが恨めしくなる。
別れを惜しみながら、そんな自分好みのお湯を、濃厚な薬湯にあつ湯、程よい刺激の電気風呂にと心ゆくまでいただき水風呂との温冷交互浴で何度も蕩けた。
57年間、お疲れ様でした。
ありがとうございます。
富士は見えずとも遥か高くに月が見えるこの眺め、いつまでも忘れず記憶に留めておきたい。
記念にいただいた下足札型のキーホルダー。
大事にさせていただきます。
至福の時間をご馳走様でした🙏
※1010、富士見湯さんの紹介ページはこちら。
最後までお読みいただきありがとうございました🙇♂️