この日は日中の予定のため、有給休暇。
予定は終わった。
「どこの銭湯に行こうかな...時間あるし遠征も良いな。」
そんな事を考えながら、友人と交わしたメールの中に「今日行こうと思っている」と1軒の銭湯さんの名前が挙がった。
「クアパレス」またの名をべるさい湯。
写真やイラストで見る度、行った人から話を聞く度に情報量が増え、「?」が増え、妄想を広げていた、あの銭湯さんだ。
「自分もイキマス。」と、他の用事を済ませつつ一路東へ。
日が暮れかかる頃、総武線を津田沼駅で下車、駅の外に出て、新津田沼駅で新京成線に乗り換え、習志野駅で下車。
商店の並ぶ駅前を抜け、住宅街に入り、進む。
マップアプリだと次の角を曲がった辺りにあるはずだが、普通の住宅が並ぶ、城が現れる気配はない。
「あるのか?」不安に思った心を見透かされたように
クアパレスはそこに「あった。」
庇と屋根の上に配され、ライトアップされた何体もの彫刻が夕闇に浮かび上がる。
玄関の外にも中にもたくさん飾られた花と彫刻。
通り過ぎようがない、ここがべるさい湯と言わんばかりの存在感。
下足箱もべるさい湯!
シャンデリアのあるロビー、置物も棚の外にも中にも沢山。
フロントで女将さん、いや、ここではマダムと呼ばせていただこう。
マダムにサウナ利用の旨を告げ、ロッカーキーとタオルを受け取る。
ピンクの彫刻で装飾が施されたロッカー、乗る部分に豹柄シートが貼られた体重計と、脱衣所もサービス満載。
浴室に入り全体を見渡す。
サイズは一般の銭湯と同じくらい、公衆浴場サイズだ。
しかしサイズこそ一般と同じくらいだが、湯水が同様にアイデアとサービス精神が浴室にも浴槽にもサウナにも溢れ出している。
カラン周りもピンクだ。
体を洗い清めようとシャワーのコックに手をかけ、湯を出す。
水流とともにカラフルに点灯点滅する、光るシャワーヘッド。
目を丸くしながら笑った。
水通ししようと入った水風呂、ライオンの口から注ぎ込まれる水、点滅点灯するカラーのランプ。
煌びやかだ。
水通し後に入った高温サウナ。
入口周りにも彫刻が所狭しと置かれている。
サウナ室には...
装飾は...ない。そんなに。
温度はしっかり110℃前後、良きサウナ。
水風呂と休憩を挟んで入った中温サウナ、中温とはいえ90℃前後、これも良き。
大画面テレビで流れる洋画がガンアクションシーンになり、室内に轟く銃撃音。
テレビもデカいが音もデカい。
そしてデカいテレビの下にも3台くらいテレビが並んでいる。
サウナを出ても浴室の大画面テレビで続きが見られる。
映画の続きが気になっても安心だ。
3機設置されていた寝風呂、それぞれの正面にもテレビが備え付けられている徹底ぶり。
本気でスゴい。
テレビの数、置物の数、浴槽の種類、そして5馬力のパワーで吹っ飛ばされそうなジェットバス。
色々な設備に圧倒され、
色々な設備に関心し、
色々な設備で蕩けた。
あまりの情報量にロビーでガリガリとメモしている姿を、思いっきり目撃されてしまった。
クアパレス、唯一無二のべるさい湯。
興味深すぎる。
良いとか悪いとかでは表現できない、「スゴい」。
装飾ナシでもかなり素敵だ。きっと。
自宅から近くはないがまたイキタイ。
ウイ、マダム。
至福の時間をご馳走様でした🙏
最後までお読みいただきありがとうございました🙇♂️