3月31日をもって暖簾を下ろされた荒川区町屋の野崎浴場さん。
地元の有志の方が別れを惜しみ開催された「ありがとうさよなら会」に自分もご相伴にあずからせていただいた。
もちろん午前中の撮影から参加。
「土足でどうぞ」の案内を受け土足で入店したが、これはめちゃめちゃ気が引けるものだ。
そしてもちろんまずは女湯側から回る。
女湯の湯船からはこんな景色が見えていたんだなぁ。と空になった湯船に体を沈め浴室を見まわす。
通いなれた男湯にも入る。
男湯側にあるこのガラスブロック、個人的愛でポイントだった。
白と青の配色が壁面に使われたペンキの色とよくマッチしている。
この柄タイルも愛でポイントだった。
バックヤードも見学させてもらった。
先日まで煙を上げていた煙突。点に向かってそびえたつ姿は真下から見ても見事だ。
第一部、撮影会の時間が終わる前に一度退場。
第二部が始まるまでに何か食べておこうと、町屋駅近くの中華喫茶 川ばたさんへ。
屋号を挟むように「中華」と「喫茶」の文字が配された看板が目を惹く。
さらに「甘味」の文字も加わった。
中華のサンプル一色なショーウィンドウからは喫茶と甘味の匂いはしない。
メニューの片面はしっかりと喫茶だった。
あんみつ+ラーメンやみつまめ+ラーメンなどの甘味セットも気になる…
が、中華屋さんで食べるナポリタンがさらに気になりオーダー決定。
グリーンピースが乗せられたナポリタンはピーマンにタマネギ、マッシュルームの野菜がたっぷりで美味しい。
デザートは博多屋さんの今川焼。
第二部の開場時間に合わせて歩き食べしながら野崎さんに戻る。
地域の方々からのご挨拶に、地元の吹奏楽団による女湯浴室での演奏会という第二部。
メイン観客席となった女湯脱衣場は開始時間を待つことなく用意された椅子はすべて埋まり、文字通り立錐の余地がない超がつくほどの満員御礼だ。
「営業中だったら絶対にできない体勢だよね」と、男湯から女湯を覗くスタイルで鑑賞。
沁みるご挨拶には拍手、素晴らしい演奏には歓声と歌声が上がり、射し込む陽射しの角度が変った脱衣場と浴室に響き渡った。
地域の方々の想いがたくさんこもった素敵な会だった。
帰りがけにもう少し思いでを増やす。
男湯トイレの手洗いボウルとも
脱衣場と浴室境界の床タイルともお別れだ。
お世話になった浴室に脱衣場、フロント周り。ご夫妻にお礼を告げて野崎浴場さんを後にする。
あのあつ湯にあの電気風呂の組み合わせ、きっと忘れることは無いと思う。
脱衣籠やロッカーキーなど、譲り受けたいくつかのリサイクル品とともに大切な思いでだ。
至福の時間をご馳走様でした🙏
もちろんこのタイルもだ。
たまにしか顔を出せていなくても、何度か顔を出しているうちに自分のことを覚えてくださり、きさくにお話ししていただいたご夫妻のことも、きっと忘れない。
地域の方々やご夫妻といろいろお話したり、ご主人と一緒に写真を撮っていただいたり、と書きたい思いではいっぱいあるけれど、大切な思いでとして行間にしまっておく。
長年の営業、お疲れ様でした。
最後までお読みいただきありが湯ございました🙇♂️
※野崎浴場さんで初めて蕩けたあの日のブログはこちら。