「野球どアホウ未亡人」
SNSに流れてきたそのタイトルに、そのキービジュアルに撃ち抜かれた。
こんなの好きに決まっている。
板橋銭湯シールラリーの道中にシネマロサに立ち寄り、7月中頃には早々に前売券を購入してしまった。
待ち遠しすぎて「野球どアホウ未亡人」にも出演される藤田健彦さんが出演しているということもあり前の週に「瞬きまで」を鑑賞。
「家族」をテーマに、ほぼマンションの一室というワンシチュエーションで撮影された、想像力を掻き立てられる人間ドラマにぐいぐいと惹きこまれて蕩けた🤤。
「もう一度生まれる」といい、この日観た「瞬きまで」といいシネマ・ロサの「インディーズフィルム・ショウ」は自分好みの素敵な作品をかけてくれるのが嬉しい。
この日は終映後にどアホウチームも参加する舞台挨拶もあり「瞬きまで」チームとユニフォーム姿で登壇された「どアホウ」チームの掛け合いも見ることができた。ありがたや。
そして迎えたプレイボール!
だが初日と二日目は登壇イベントもあり、土日ということもあり混雑回避のため見送り。
自分の開幕日に選んだのは8/21(月)。
そしてこの日から10日間、どアホウになった。
大抵において銭湯中心に動いていた自分が、この2週間に関しては映画の上映時間に合わせて、その日行く銭湯を、銭湯に行く時間を決めていたのだからそのハマり具合はよほどのものだったのだろう。
表向きのストーリーは、草野球中の事故で夫を失った主人公夏子。ひょんなことで見込まれてしまった野球の才能で夫が残した借金返済を強いられ特訓の日々を送るうちに野球の才能を開花させ、興味がなかった、むしろ憎んですらいた野球の快感に目覚めていく。と書いてはみたが、そんな事は実際どうでもいい。
主人公、水原夏子を演じる主演の森山みつきさんは眩いばかりの存在感を放つ快演だし、監督役を演じた藤田健彦さんは唯一無二の沁みわたる声で圧倒的怪しさを放ちまくり、前作「瞬きまで」の管理人役とガラリと違った怪演だしと、俳優陣皆さんの演技が、数々の名セリフが、小気味良い場面転換が、効果的な音響が、やたらカッコいい音楽が、いきなり挟まれるミュージカル調シーンなどの豊かな演出が、ボールを握るように自分をわしづかみにした。
握りつぶされてしまった。
「野球」をキーワードに狂気と狂喜が、大ネタ小ネタが混然となったツッコミどころ満載の60分は客席から無数の「!!!!!」と「!!!!?」、そして笑いが乱れ飛んだ。
さらには夏子が住むアパートのシーンで型板ガラスがチラチラと映り込むという個人的愛でポイントも見逃せなかった。しかも数種類という大盤振る舞い!
至福の時間をご馳走様でした🙏
月曜日、初回から玉砕カミソリボールで初球デッドボールを喰らった衝撃を確認すべく一日置いた水曜日にも観戦。
しかし「!!!!!」が「!!!」に、「!!!!?」が「!!?」になったくらいで衝撃は変わらない。
しかし自分が受け止められるボールは前回よりも増えている。気がする。
この日は小野峻志監督映画の歴代ヒロイン、小板橋みすずさん、璃音さんが一堂に会した登壇イベントがあり、魔球「〇〇ボール1号」の握りを伝授する森山さんの姿を見て、客席では自分をはじめ多くのお客さんが「こうか?」「これでいいのか?」と真似していた。
お見送りとサインを終えられた森山みつきさんと一緒に写真を撮っていただいた。
しかも重野監督を演じた藤田健彦さんにシャッターを押していただくという何とも贅沢な殿堂入り決定の一枚。
折り返しを過ぎ、背番号16の重野監督モデルから背番号3、夏子モデルに変わったユニフォーム展示。重野ギプスを装着しているところも愛でポイントだ。
30日(水)の終映後イベントで、小野監督がインドから出したという「なげぇーよ」な手紙を読まれる森山さん。
代打登壇された脚本の堀雄斗さんの神妙な面持ちが何とも言えない。
何回目からはもはや「わざわざ行く」というより「夕飯の支度をするような」感覚になっていて、気づいたらこの日が5回目の観戦となっていた。
31日(木)、前日に5回目を見終えた時は「明日は月末だし無理だろう」と思っていたが、目的があるとなんとかなるものだ。銭湯に寄る余裕があるくらいに早々に仕事が片付いた。
買いたいものもあるし、どうせなら一度駒込に出よう。
買い物を済ませ、えびす湯さんへ♨️
焦ることなくこんぶ湯と久しぶりにいただくパワフルジェット、ゆったり水風呂の交互浴を鼻歌交じりで蕩けて🤤から池袋に向かった。
どうせどアホウになるならとことんど真面目にどアホウになった方が面白くなる。
ただ純粋に楽しむことを楽しむ。自分のモットーでもあるそんなことをスクリーンから投げ込まれるボールに再認識させてもらって6度目となるこの日も蕩けた🤤
観戦するたびに至福の時間をご馳走様でした🙏
回を重ねるごとに自分が受け止められる「楽しむ」というボールが増えていく。そんな映画に出会うことはそうそうないことだ。
東京公演は9/1(金)をもって終了ということだが、リバイバル公演という名の夏子スペシャルを遠慮なく投げ込んで欲しい。
(9/1の上映後、シネマ・ロサでの再上映決定がアナウンスされたとのこと!歓喜!!)
自分がどハマりしていた様子を見ていた何人かの方に「どこがそんなに?」「どうしてそんなに?」と聞かれたりもしたが、答えられなかった。
理屈じゃない。「野球どアホウ未亡人どアホウ」になって感じる映画。
説明することを許してくれない熱さだ。
その熱さは、練馬区の玉の湯さんの深湯と同じくらい熱い。といえば伝わるだろうか。
この思いを一人でも多くの方と共感したいし、あの足技を磨きあいたい。
「こいつがここまで推す映画とは…」と思ったあなた、ロサ凱旋の再試合日程が決まった暁にはぜひ!!
自分はその日までサントラCDを聞いてロスを埋めます。
最後に、連日の終映後お見送り、遅い時間までサイン対応してくださったキャストの皆さま、スタッフの皆さま、シネマ・ロサの皆さま、ありが湯ございました♨️
わたくし「野球どアホウ未亡人」という作品はもちろんのこと、すっかり「どアホウチーム」皆さんのファンになりました。
とりあえず一旦、グッバイ。
長文をお読みいただきありが湯ございました🙇♂️
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*1:ここに脚注を書きます