素敵なあつ湯がある。との噂を聞き江東区の常盤湯さんへ。
重厚な佇まいがとても素敵だ。
脇に回ってみごとにそびえ立つ煙突を仰ぎ見る。
現在使用されていない正面の入り口、重厚な面持ちの中にある「ときわ湯」の柔らかいフォントに心和む。
玄関回りのこのタイルがあると嬉しくなるのは自分だけだろうか。
外観を愛でているだけでも蕩けてしまうがそうもいかない、向かって右にある入り口から入り。
傘と靴を預ける中へと入る。
券売機で購入した入浴券を番台さんに渡して、いざ入浴。
まずは脱衣場の見事さに圧倒される。宮大工さんが手がけた宮造りの見事な設えもさることながら、手入れも行き届いた店内。
使われている木材もとても見事で、脱衣場の男湯と女湯の壁の上に架かる一本木なんて見惚れてしまうほどだ。
富士山が男湯と女湯をまたがるように描かれた早川絵師のペンキ絵もきれいに残っている。
体を洗い清め、まずは低温湯から。と思ったが中温湯ともども程よく埋まっているので、高温湯からいただくことにする。
おっかなびっくり入ってみたが心地好い。体を紅く染めるあつ湯は熱くとも痛くはないので心地好く入っていられる。個人的にはジェットやバイブラで水流がある中温湯の方が熱く感じることもあった気がする。
空き具合を見て、時おり冷水を浴びながら高温~中温~低温の湯船を渡り歩き、ペンキ絵をはじめとする装飾に見蕩れる、カラン上のタイル絵も本当に見事だ。
男湯だけかもしれないが、浴室から直接縁側に出られるのも嬉しい。雨音を聴き、たくさんの鮮やかな鯉が泳ぐ池を眺めながらの外気浴で火照った体を冷ましてまた蕩けた。
出入り口前にある鈴栄堂さんの宝船もとても見事で、帰る直前にもまた見蕩れてしまう。
佇まいに蕩け、設えや装飾に蕩け、お湯に蕩け、どこをとってもどこにいてもその素敵さに蕩けた🤤
湯上がりに番台さんとお話しさせていただくと思わぬ共通点。
「まさかこんな場所でねぇ」と軽く盛り上がり
至福の時間をご馳走様でした🙏
手ぬぐいを首に巻いて通りに出たら、常盤湯さんのすぐ近くで自分好みのお店に出会った。これは常盤湯さんの再訪問をふくめてまた近いうちに訪れなくては。
普段自分があまり来ないエリアなので、最寄り駅から電車に乗ってしまってはもったいない。湯上りに降る雨も心地いいし、せっかくだから少し歩こう。
「深川芭蕉通り」に「高橋夜店通り」素敵な名前がついた通りを歩き、住吉駅を目指してみる。
あっちを見、こっちを見しながら歩を進め、大横川にかかる猿江橋を渡る。
看板や路上園芸に夢中になって歩いているうち、気がつくと住吉駅まで歩いていた、思ったよりも近い。
常磐湯さんから住吉駅までの間にも竹の湯さんに猿江亀の湯さんにと二軒の素敵な銭湯さんの前を通った。散歩も楽しめそうだし、また足を運んでお湯をいただかなくては。
最後までお読みいただきありが湯ございました🙇♂️
※1010、常盤湯さんの紹介ページはこちら。