「お茶とお菓子が出て、気軽に集まって、打ち解けた話をする集りのこと。」という意味を持つ言葉、茶話会(さわかい)。
字面も響きも素敵だし意味もまた素敵だ。
そんな素敵な言葉がタイトルに含まれたイベント『「赤い月の香り」刊行記念 千早茜さんと夜の茶話会』に参加した。
会場は朝日新聞東京本社の読者ホール。
千早さんが聞き手の朝日新聞文芸部記者さんに淹れたお茶の香りがほのかに漂う会場で、お茶をふるまいたい千早さんと、たくさん話を聞きたい記者の田中さんとの絶妙なせめぎあいの中、トークが進む。
テーマに合わせたイメージで用意した3種類のお茶を淹れる千早さんのお姿が印象的。
今作「赤い月の香り」の話、前作「透明な月の香り」の話、今までの作品の話、客席からの質問コーナーなどてんこ盛りの内容で60分があっという間に過ぎてしまった。
イベント終了後、あしらわれた柘榴が美しい書籍に千早さんからサインをいただく。
「香り」「匂い」がテーマの一つになった本のイベントなだけに、風呂上りの散歩でかいた汗が気になるが仕方がない。
そしてそれ以上に嬉しすぎた。
早く到着した甲斐があった。
会場を後にして、すっかり人通りが多くなった昭和通りを東京駅方面に歩き、京橋川跡を目指し、到着したのは銀座湯さん。
1階にある番台で受付を済ませて、階上にある脱衣場と浴室に向かうべく階段を登る。
久しぶりの訪問すぎて、壁絵以外のことをすっかり忘れていたが、いくつも置かれた永久腰かけの姿に感動。
普通のイスも置かれている中で、居合わせた客の4人中3人が緑イスを使っていたことが意外で、活躍している姿を見られたことがなんだか嬉しい。
銀座の街並みのモザイクタイル絵に描かれた営団地下鉄のロゴマークを眺めて懐かしみながら、ちょっと熱めの深湯と浅湯を交互に浸かり、蕩けた🤤
至福の時間をご馳走様でした🙏
イベントでの質問コーナー。
「千早さんご自身がモデル、もしくはご自身に近い登場人物はいらっしゃいますか?」
の質問に千早さんが回答された登場人物が出てくる作品は、自分がまだ読んだことがない作品だった。
イベントが終了して、楽しみな予定が一つ減ってしまったが、代わりに「その作品を読む」という楽しみが増えた。
最後までお読みいただきありが湯ございました🙇♂️
※1010、銀座湯さんの紹介ページはこちら。