自分には「好き」がたくさんある。
タイルももちろんその一つ。
この日、江戸東京たてもの園で開催中、終了間近だった「日本のタイル100年 美と用のあゆみ」を鑑賞すべく西武線に乗り込み、推し獅子は源田選手の花小金井駅で下車。
見事な鉄塔、下に貼られるは見事なシビレっぷりのドジっ子。
相当な広さがうかがえる案内板。
まずは「日本のタイル100年 美と用のあゆみ」を鑑賞。入ってすぐ、屋内の展示室開催がありがたい。
「銭湯といえばタイル」コーナーで染付タイルに見蕩れ
色も形も様々なタイル尽くしのバスタブにたまらず蕩ける。
輸出用マジョリカタイルの色鮮やかさと表現の細かさも感動ものだ。
東郷青児の「裸婦像」をモチーフにしたモザイクタイル画。
見事な保存状態。
細部まで凝らされた意匠が愛でポイント。
屋内展示をしっかり堪能したあと、商店が立ち並ぶ東ゾーンに移動
万世橋交番。外観だけではなく水回りなど内部もしっかり保管されている。
下町中通りから子宝湯を望む。
銅板葺きの外観が愛でポイントな丸二商店荒物屋。店内ではそのまま商売がはじめられそうなくらいに品物たちが陳列されている。
乾物屋の大和屋本店。
入り口脇の煙草屋部分が可愛らしい。
広い間口が見事な万徳旅館。
堂々たる佇まいの子宝湯さん。
破風屋根も懸魚も凛々しく、美しい。
漂う空気感は、まるで営業しているかのよう。
それではお邪魔します。
入口で出迎えてくれるのは鮮やかな染付タイル。
板の間稼ぎも見逃すまい。と見事に拵えられた番台。
脱衣場に鍵式ロッカーはない。
棚と籠だけの潔さ
天井の拵えは見事な折上格天井。
これも当時物だろうか、積まれた木桶と木椅子。
中央の島カランに鏡もシャワーも取りつけられていないので面積以上に広く感じる浴室。
整然と区切られた浴槽。
どんなお湯が張られていたのだろうか。妄想が膨らむ。
男女湯の境界壁、男湯側に描かれるは源平合戦での那須与一と五条大橋での牛若丸と弁慶。
照明器具も灯りとり窓の形状も素敵。
浴槽からの目線イメージ。
女湯へ移動。
子宝湯さんで実際に使用されていたのれん。
赤ちゃん用体重計に記された「日本橋湯」の屋号が気になる。
高い天井の下、女湯浴室から望む男湯の富士山。
女湯のタイル絵はおとぎ話がモチーフ。
細密に描きこまれた猿蟹合戦と舌切り雀が鮮やかだ。
こちらは女湯の浴槽。
目いっぱい手を伸ばして撮ってみた番台目線。
女湯脱衣場から外に出ることができた。
夏休期間中とはいえ8月の平日、しかも午前中。人気はまばらだ。
かなりの時間、子宝湯さんを貸切でも堪能してしまった。
住居が多く立ち並ぶ西ゾーンへ
前川國男邸に潜入。
庭が一望できる居室も素敵だが、壁の白タイルが鮮やかで明るい浴室がこれまた素敵だ。
二階の大きな窓が印象的な常盤台写真場。
二階のスタジオは自然光がたっぷり入るように窓を大きく設計したのだとのこと、外から見た時に印象的だった窓はデザインだけでなく実用も兼ねていたその知恵に、素直に感動。
そして気になるのは浴室、さらに言えばタイル遣い。
木製の浴槽に大きなたらいが愛でポイント。
展示に移築した商店に住宅にと、建築とタイルを愛でて蕩けた🤤
江戸東京たてもの園。こんなに楽しい場所とは知らなかった。
至福の時間をご馳走様でした🙏
帽子をかぶって水分もたっぷり摂ってしっかり対策したつもりだったが、猛暑日に陽射しの中を歩き回って軽い熱中症になってしまったようだ。
熱さで寝苦しいはずの夜中に、寒さに震えて目が覚めてしまった。
38.5℃、体温が気温より高い。そりゃ寒く感じる訳だ。
来年の夏は油断しないように気を付けよう。
最後までお読みいただきありが湯ございました🙇♂️
※江戸東京たてもの園の公式サイトはこちら。