改札を出る前に見かけた高幡そば。湯上がりに食べた方が美味しいのは分かっているが「帰りは散歩するかもしれない」と思い、吸い込まれるように入店し、コロッケそばをいただく。形あるままもよし、少し崩してもツユに溶かしてもまたよし。
一杯なのに何杯分か楽しめるのがコロッケそばの好きなところだ。
明大前駅前から「開発予定地」の看板が掲げられたフェンスが立ち並ぶ線路沿いを歩く。
傍らに煌々とした明かりとそびえる煙突が見えた。
この日の目的地、松原湯さんだ。
2月8日(水)が最終営業日となる松原湯さんに次の定休日はもう来ることがない。
フロントでは常連さんが訪れるたびご家族に労をねぎらう言葉をかける姿が印象的。
閉店理由に挙げられた老朽化を感じさせないほどに建物も設備も手入れが行き届き、毎年描きかえていたというペンキ絵も見事な松原湯さん。お孫さん連れやマイ桶持参のお客さんも多く見られ、地元愛され銭湯ということが伝わってくる。
よく温まるお湯を常連さんに混じっていただいて蕩けた🤤
浴室で拭ききったはずの汗が脱衣場に来てもなかなかひかないのは、二月にしては高めな気温のせいだけじゃないはず。そう感じるいいお湯だった。
至福の時間をご馳走様でした🙏
ガラスブロックに窓格子にタイル。自分にとっての鉱物が並びさながらお子様ランチのような壁面。
暗渠化した玉川上水の上に広がる玉川上水公園を歩き、久佐衛門橋の暗橋に出会った。
歩きながらいろんなものに出会っていると、どうでもいい考え事はますますどうでも良くなってくる。
井の頭街道の碑。
過去も未来も大切だが、今は目の前にあるものを楽しもう。
水道道路を歩いて環七通りへ、右折か直進か左折するかを考えたのち、方南町駅を目指すことに決め左折。和泉通りに入って北上。個人的にかなり楽しいコースだった。
杉並区和泉の大黒湯さん前を通りがかったら、先日休止中だったサウナが土日のみとはいえ再開しているようだった。近いうちに来たい。
海抜39.6メートルにある方南町駅に到着し、この日の銭湯散歩は終了。
それなりの時間をかけてそれなりの距離を歩いたが、湯冷めをしないいいお湯だった。行く機会はあったのに先送りにしてしまっていたことが悔やまれるが、それもまた縁なのだろう。
長きにわたる営業、お疲れさまでした。
最後までお読みいただきありが湯ございました🙇♂️
※1010、松原湯さんの紹介記事はこちら。