たまゆら湯 〜 湯気三昧の銭湯散歩 〜

「 銭湯 」が大好き。散歩も大好き。そんなワタクシの心と体が蕩けるままの銭湯散歩。

銭湯散歩 vol.591 湯〜ゆランドあずま/ 豊島区椎名町 | 暗渠に暗橋。かつてそこに流れていた水路を思い浮かべながら蕩けた20230504

「暗渠」が好きです。

「暗橋」も好きです。詳しくはありませんが崖線や坂道、いろんな地形が好きなのです。

そんな自分の2023年のGW。気になっている橋跡があり、見学がてらどこか一日は文京区暗渠散歩にあてようと考えていたら、ちょうど発売された東京人6月号の特集はその考えを後押しするように「東京スリバチ学会20年目 東京地形散歩2023」特集。

これはおめでたい。

ぜひ20年目を(勝手に)お祝いするべく散歩しなくてはとあらためて決意した。

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散歩決行は5月4日。

スタート地点は富士山広場の水窪川の碑。

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まずは水窪川の暗渠に沿って自転車に乗ったり押したりしながら歩を進める。

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かつての流れを思い浮かべながら南下。

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いつもお世話になっている、君の湯さんの裏手を抜ける。

仕事終わり、夜に訪れることが多いので日中早い時間の姿は新鮮だ。

新大塚駅付近、現在の擁壁の亀裂から昔の擁壁がチラ見えしている姿とはみ出た緑が愛でポイント。

過去と現在を一目で見られるなんて贅沢極まりない。

吹上稲荷神社の先で出会った防災協定井戸。

不忍通りを横断して、音羽通りと並行するように小石川台地の崖線下を進み、今宮神社へ。

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今宮神社前の暗橋をしっかりと踏みしめて渡る。

今でこそ見えてはいないが、かつてはあった水の上を。

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江戸川橋付近で神田川と合流する姿を見届けて、水窪川コースをゴール。

江戸川公園で休憩後、神田上水跡に沿って金富小学校前にある神田上水路の看板まで歩を進める。案内板を読むことすら楽しい。

少し戻って、東京メトロの施設に沿うように茗荷谷駅方面へ。

茗荷谷」の名が表す通り谷底なのだろう、地下鉄線路の下をトンネルでくぐれる愛でポイントを有するこのエリアも大好きだ。


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居合わせたお母様と「なかなかしんどいですね」と言葉を交わし釈迦坂を登る。


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坂を登り切ったあと、春日通りを経由して湯立坂を小石川植物方面に向かい、今度は簸川神社から谷端川散歩を開始する。

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使われていた当時の姿を思い浮かべずにいられない年季の入ったステップとドアの高さ。

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不忍通り沿いに設置された猫又橋の袖石。

これが今日の散歩、最大の目的だった。

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猫貍坂の案内板に読みふけってしまう。

狸が赤手拭をかぶって夜な夜な踊るなんて楽しすぎる。

けど、当時の夜、闇の中で出くわしたらさぞ怖いだろうな。

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こちらは猫又橋と親柱の袖石についての案内板。

まだ見ぬ他の袖石たちはいずこへ…

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不忍通りを挟んだ側にある「猫又橋際公衆便所」

「際」という表現が気になる。「前」でも「横」でも「脇」でもないのか…そんなどうでもいいことを気にしつつ、脇にある公園を抜け再び川跡をたどる。

より上流方向へ向かうべく大塚三業通りへ。

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通りに面した一見ただの空き地。たしかこの場所には「金春湯」さんというビル型銭湯があったとおぼろげながら記憶している。

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可愛らしい面格子に遭遇。

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大塚三業通りのゴールはひょうたん「島」

通りは変われどまだまだ続く谷端川を追って大塚駅の向こう側へ

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明治通りの手前にある「谷端川跡」

かつて夏には流域で蛍が飛び交っていたようだ。

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JR板橋駅で線路を地下通路で潜り抜ける。

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ここでの表記は「矢畑川」となっているのも興味深い。

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地下通路の先の表記は「谷端川」に戻っていた。

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JR板橋駅の先、一の橋から谷端川児童遊園に沿って、東武東上線下板橋駅から先は谷端川緑道に沿って暗渠&暗橋散歩に興じる。

名前も欄干も、橋のある風景もそれぞれが楽しい。


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水辺の生き物たちが描かれたモザイクタイル絵を愛でたり

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可愛いタイルを愛でたり

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ドジっ子看板を愛でたりしながらいくつもの暗橋を超えているうちに

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羽黒橋跡までたどり着いた。

水源とされる辨天池はまだ少し先にあるが、この日の散歩はここで終了!

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散歩を打ち止めした理由はこちら、谷端川緑道沿いに面した銭湯。湯〜ゆランドあずまさんがここにあるからだ♨

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遅い時間までの営業がありがたく、終電近い時間や、それこそ終電後に駅から自転車で訪れたりもして何度も助けていただいた。

脱衣場のテレビでタモリ倶楽部が流れていた記憶が多いので、金曜日の遅い時間に来ることが多かったのだろう。

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カラフルで鮮やかな下足箱。

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絨毯もカラフルだったっけ。

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半日かけて歩き回った全身をしっかりと洗い清めて、電気風呂に各種ジェット、薬湯に岩盤泉に水風呂にと豊富な湯船に浸かり、目の前の緑道を含めた今日歩いた道が開渠だった時代に思いを馳せながら久しぶりにいただくあずま湯さんのお湯に蕩けた🤤

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時代時代でどんな風景が広がっていて、その時のあずま湯さんはどんな佇まいだったのだろう。妄想は止まない。

至福の時間をご馳走様でした🙏

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水窪川に神田上水に谷端川。

この日通った道のほとんどは、夜仕事終わりに銭湯に行くとき、もしくは帰るときにと、どちらかといえば暗い時間に通ることが多かった。

いつもと違う明るい時間に通ってみて、見慣れたいつもの表情とは違う姿に触れることができ、気づけていなかったことにも気づくことができ、新鮮で実りある楽しかったし、嬉しく思う。

皆さんのお近くにもそんな道がたくさんあると思います。ぜひぜひお楽しみください!

最後までお読みいただきありが湯ございました🙇‍♂️

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ここしばらくの間「お休みします」のお知らせが貼られていたパブリバ八光さんの前を「そろそろかな…」と通ってみた。

シャッターが上がって、明かりが点いている!

これは近いうちにお湯をいただきに来なくてはだ。

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※豊島区公式HP、谷端川北緑道の紹介ページはこちら。

www.city.toshima.lg.jp

※豊島区公式HP、谷端川南緑道の紹介ページはこちら。

www.city.toshima.lg.jp

※1010、湯~ゆランドあずまさんの紹介ページはこちら。

www.1010.or.jp