気になってはいるけれど行けていない銭湯さんがまだまだ沢山ある。
荻窪の藤乃湯さんもそんな一軒だった。
釜漏れのため7/3で廃業されてしまうと聞いては待ったなしだ。
JRで荻窪に向かい駅から青梅街道方面に歩く。
駅前商店街の趣ある喫茶店、今度来てみたい。
青梅街道を横断、小道を北上し桃園川暗渠上の緑道を横切る時に煙突が見えた。
せっかくなので真下に行く。重厚感あって見事な眺めだ。
緑道に描かれた「とまれ」片側はライオン、もう片側はイルカ、可愛い。
寄り道している時間は楽しいが、今日はそんなに時間が無いので元の道に戻り、藤の湯さんの正面に回る。


たくさんの自転車が並ぶ外観から地域の人に愛されているのが分かる。
お湯をいただく前に外観を眺めていると聞き覚えのある声がして、そちらを見やると久しぶりにお会いするお湯仲間がご主人とお話ししていた。
窓の向こうのパンダに見られながら一緒にお話ししていると、さらにもう一人お久しぶりなお湯仲間と合流した。
偶然にもこの日の日中、聞きたいことがあってDMで会話をし「近いうちにお会いできたら!」と話していた方だったので「まさか今日の今日で偶然会うとはね」と、驚きでしかない。
顔を合わせれば話題に上がるのは銭湯話。
話しながら中に入り、フロント前でも少し話していると、中から出てきた人に「あれ?アツシさん?」と声を掛けられる、湯上がりホヤホヤのその人は今まさに「そのうち話を聞いてみたいよね」と話題にしていた銭湯のスタッフさん。重なる偶然にさらなる驚き。そのうちが瞬時に今になった。
そしてさらにこの後浴室でも別の銭湯の店長さんにお会いした。
閉店が近いとはいえ、まだ日にちがある平日にここまで偶然が重なるとこの日この時間に藤の湯さんに来たのは偶然なんかじゃなく、藤の湯さんが呼び込んでくれた必然なんじゃないかとさえ思う。
浴室でまず目に飛び込むのは、情熱の赤に照らされた、夕焼け空の海を描いたモザイクタイル絵。これは素敵だ。
そしてトリコロール色のタイルで彩られた三基並んだ立ちシャワーもとても素敵だ。
そんな鮮やかな色遣いが印象的な浴室で、早速体を洗い清めてお湯をいただく、やわらかなお湯がたまらない。
備長炭が積まれた湯出口から注ぎ込まれる不感温湯に近い温度のぬる湯が特に最高だった。モザイクタイル絵を見上げて眺めながらやさしいお湯につつまれて蕩けた🤤
上がり時を見失いつつ何度も。
お話させていただいたご主人と女将さんのお人柄も最高で、今まで見送っていた事を猛烈に後悔したのは言うまでもない。
湯上りに記念のタオルまでいただいてしまった。ありが湯ございます♨️
フロントに飾られたてほやほやの写真、浴室はもちろんだが、ご主人と女将さんお二人の自然な姿がたまらなく素敵だった。
至福の時間をご馳走様でした🙏
ゆっポくんの背中に書かれた「ありがとう」こちらこそありがとうだよ。
建物裏側には入浴者用の駐車場も設けられていた。
至れり尽くせりじゃないか、もっと早くに来ればよかったな。
最後までお読みいただきありが湯ございました🙇♂️
※杉並浴場組合公式サイト、惜しまれつつ7/3で閉店された藤乃湯さんの紹介ページはこちら。