なんだかこの日は朝からどうしようもないことだらけだった。
心に大きく空いた穴や歪な凸凹を埋めるにはとっておきのお湯が必要と、数軒の候補から選んだのは駒込の殿上湯さん。
ちょうど周辺の地形や交互浴の心地好さが話題に上がっていたこともあったのだろう。
せっかくだから周辺地形の散策もしたい。電車をやめて自転車で池袋から駒込へ向かい、途中、完全に更地となったシャトーすがも跡地に立ち寄ったりした。
あったものが無くなる。どんなに時間をかけ積み重ねていってもあっという間だ。
この日は自分以外にも写真を撮っている人がいた。
声こそかけなかったが、どんな思いで見つめていたのだろうか。
巣鴨経由で六義園の脇を通り、駒込駅を通過。閉店時間の兼ね合いもあるし先に一〇そばさんに立ち寄り腹ごしらえしておこう。
お腹を満たした後、満を持して坂を登り殿上湯さんへ。
いついただいても極上だが、個人的に初夏から秋にいただく殿上湯さんのお風呂が特に大好きだ。
6月から定休日が増えるとのことですが、お詫びだなんてとんでもない。
お湯を沸かしてくれることがありがたいです。
殿上湯さんは個人的い愛でるポイントが多い。
すりガラスのこった意匠や、タイル遣い、下足箱を開けた時に現れる「用心」
他にもあるが挙げているときりがないので今回はここまで。
あつ湯の深湯にじっくりと浸かって水風呂へ。
寒さが涼しさに変わったこの時期にいただく殿上湯さんの交互浴。やっぱり最高だ。
壁に据えられたバーをつかみ、浅湯から見事な桜が描かれたペンキ絵を眺め、ストレッチしながらの半身浴もたまらない。
汗と埃とたくさんのどうしようもないことを洗い流し、自分好みのお湯とお水を体に沁みこませて蕩けた🤤
殿上湯さんは訪れる度に時間を溶かし蕩けさせてくれる。
もちろんこの日も。
しかしそろそろ閉店時間。口を半開きにして蕩けてばかりはいられない。そろそろお暇しなくてはだ。
至福の時間をご馳走様でした🙏
お腹は一〇そばで満たしてあるし、帰りはのんびり日暮里崖線上の高台通りを自転車で走って、山手線の踏切を回って涼んで帰ろう。
山手線の線路上に架かる橋から田端/日暮里方面を望む。
橋を渡ったところで右折して坂を下り、谷田川通りを目指して踏切を渡る、しかいつ見てもこのゴルフボール、デカい。
時間が遅いのでお店は軒並みしまっているが道自体が楽しいので問題ない。ゆっくりとペダルを踏もう。
この日通ったのは池袋(明治通り)~巣鴨(中山道/本郷通り)~駒込(滝野川支所通り/田端高台通り)~田端(谷田川通り)~飛鳥山(明治通り)~池袋。
仕事終わりにしては充実のポタリング。
殿上湯さんの交互浴をはじめ、美味しいそばに日暮里崖線、山手線の踏切に谷田川暗渠と見どころもアップダウンも盛りだくさんなこのコース。自分のような嗜好の方に方にぜひおすすめしたい。
最後までお読みいただきありが湯ございました🙇♂️
※殿上湯さんの公式サイトはこちら。
※殿上湯の朝湯で赤ちゃんの笑顔とレモネードに蕩けたあの日のブログはこちら。