懇意にさせて頂いているご店主さんの誕生日が近いので、お祝いに顔を出す。だけのつもりだったが、それはやはり無理なことだった。
手指の消毒を済ませ、靴も下足箱にしまわずにタイミングよくフロントにいた店主さんにお祝いの言葉を伝え、ささやかではあるがプレゼントを渡し切り上げようかと思ったが「せっかく来たのに、入っていかないんですか?」に「そうだよね、やっぱりいただくよ!」とあっさりと心変わり。
程よく人が入った浴室でいつものように体を洗い清めゆったり湯に浸かる。初めのうちは混んでいて、ソーシャルディスタンスを保つため入らなかったサウナ室も、お湯に蕩け水風呂に蕩けしているうちに人がはけ、終盤には貸切タイミングも訪れてくれた。
交換したてのマットの香りと部屋の熱気に包まれて心地好く蕩けた。
お湯にしろ水風呂にしろサウナにしろ、喜楽湯はなぜにこんなに自分にフィットするのだろうか。
走り去る貨物列車を、胸をときめかせ見つめながら、そんな事を思った。
至福の時間をご馳走様でした🙏
※喜楽湯さんのTwitterはこちら。
https://twitter.com/kirakuyu_1010
この日は喜楽湯に行く前に新宿を散歩、BEAMSで開催されていたオートマタ作家、原田和明さんの展覧会「話せば短くなる」を鑑賞した。
「フレッド・アステアの靴」と題されたこの作品。ハンドルを回すと軽快なタップを踏むように動く靴が可愛い。
股間の白鳥がユーモラスに上下したり
軽やかにギターを演奏したり
へそで湯を沸かしたり
Beatlesの4人をモチーフにした作品があったり
片方のリモコンで人形を行先を操作し、もう片方のリモコンで腕を動かす、ちゃぶ台返しをイメージした作品があったり、どれも自分の手で触れて動かすことができるとても楽しい空間だった。
ひとつひとつの仕組みは単純なものなのだろうが、題材選びや使う言葉のセンスが組み合わさっていく事で、楽しみ方は無限に広がる。
そんな事を思わせてくれる素敵な展示だった。
これって何にでも共通することだよなぁ。
※「話せば短くなる」開催時の紹介ページはこちら。
最後までお読みいただきありがとうございました🙇♂️