この日のキーワード銭湯は「と」。
何回か登場している「この日のキーワード」というセリフ。
「キーワード?なんだそりゃ?」と思われていた方もいたでしょうか…いなかったでしょうか...。
「い」で始まる稲城浴場さんと「は」で始まるはすぬま温泉さんに行った3月16日に「いろはにほへと」で何軒か銭湯を巡れるかな?と思ったのをきっかけにこっそりスタートしたこの試みも今回「と」を訪れて一区切り。そしてこの日までの足取りはこんな感じ。
「い」...稲城浴場さん 2020年3月16日
「ろ」...六龍鉱泉さん 2020年3月17日
「は」...はすぬま温泉さん 2020年3月16日
「に」...ニュー恵美須さん 2020年3月18日
「ほ」...宝来湯さん 2020年3月23日
「へ」...弁天湯さん 2020年3月25日
順序がズレたり、間に「いろはにほへと」以外の銭湯さんを挟んでいたりもしましたが、3月26日に「と」がつく銭湯を求めて西日暮里駅からすぐの近さにある富来浴場さんを訪れてゴールを迎えました。
玄関には「富来湯」と彫られた見事な磨りガラス。
コインランドリーの看板も「富来湯」表記。
営業時間のお知らせに描かれたアザラシのつぶらな瞳が可愛らしい。
2020年3年31日をもって閉店されてしまう旨のお知らせが心にしみる。
外観や玄関周りを眺めていても飽きないが、しっかりお湯もいただきたい。
フロントで女将さんに入浴料を支払い中へ。
富来浴場さんの主浴槽はセンターにレイアウトされた小判型。
浸かりながら高い天井を見上げ、可愛らしい通用口のタイル飾りを眺める。
自分の位置次第で無理なく全方位を眺められるのが嬉しい。
奥に控えめな薬湯の浴槽があるのも嬉しいし、椅子が永久腰かけなのも自分にはたまらない。
湯に浸かり椅子に座りして、目に入るものに聞こえる音、触れるもの全てを堪能しようと欲張り、たっぷりと蕩けた。
湯上りにロビーで見かけたゆっポくん。
ケースはちょっとピッタリすぎだけど、そのおかげで新品同様な白さで可愛い。
帰りがけに靴を履きながら傘立ての所で出会った片手袋。
閉店までの間に離ればなれになった相方と再会できていれば良いけれど...どうなったかな。
2020年3月末をもって廃業されてしまった富来浴場さん。
至福の時間をご馳走様でした🙏
閉店が決まっている銭湯さんを訪れた時、その銭湯さんにまつわる事を振り返る事が多々ある。
数年前、知り合いから「珍しいセンターレイアウトのお風呂があった。お湯も熱めだったしきっと好みだと思う」と勧めてもらっていた。
近くまでは来ながら、前を通りながらも「駅からこんなに近いし、また今度にしよう」と、いつでも来られる気になって何度か別の銭湯に足を運んでいた事が悔やまれる。
また行きたくても、もう行くことができない。
後悔しないために行ける時に行く。
何度か似たような事を書いているが、今日もまたその気持ちを噛みしめる。
長年に渡る営業、お疲れ様でした。
最後までお読みいただきありがとうございました🙇♂️
※富来浴場さんについて触れられたHP